『保険に入っていないから入院できない』は誤解。知っておきたい医療費の話
私の父が入院することになりました。
身近な人が病院にかかると、「お金は大丈夫だろうか」と不安になりますよね。
そんな中で、こんな声をよく聞きます。
「保険に入っていないから、入院はできないと思っていました。」
これは大きな誤解です。
この記事では、父の入院をきっかけに改めて調べた「医療費の本当の仕組み」をお伝えします。
✅ 民間保険がなくても入院できる理由
✅ 高額療養費制度の仕組みと自己負担の上限額
✅ 高額療養費でカバーされない費用
✅ 民間保険との付き合い方


目次
Toggle私たちは、すでに“医療保険”に入っています
日本に住んでいる私たちは、健康保険(会社員なら健康保険、自営業なら国民健康保険)を通して、すでに公的な医療保険制度の中にいます。
病院の窓口で支払うのは、原則として医療費の3割だけ。
「民間の保険に入っていないから入院できない」ということは、そもそもないのです。
高額療養費制度で、医療費の自己負担には上限がある
「でも3割でも、大きな手術なら何十万円にもなるのでは?」
そこで登場するのが高額療養費制度という、とても心強い仕組みです。
1か月の医療費が高額になった場合、自己負担には上限額があり、それを超えた分は支払わなくてよい(または後から戻る)仕組みです。
自己負担の上限額はいくら?(70歳未満の目安)
| 年収の目安 | 1か月の自己負担上限 |
|---|---|
| 約370万円以下 | 57,600円 |
| 約370万〜770万円 | 約8万〜9万円 |
| 約770万〜1,160万円 | 約17万円 |
たとえば医療費が100万円かかる入院でも、平均的な年収の方なら自己負担は月9万円程度で済みます。
2つの使い方
① 事前に「限度額適用認定証」やマイナ保険証を提示した場合
→ 窓口での支払いが、最初から上限額までになります。
② 何も出さずに支払った場合
→ 申請すれば、後日、上限を超えた分が戻ってきます。
入院が決まったら、まずマイナ保険証を持っているか確認。
これだけで、まとまったお金を一時的に立て替える負担がなくなります。
注意:高額療養費でカバーされない費用もある
一方で、入院には高額療養費の対象にならない費用もあります。
・入院中の食事代(1食500円前後の自己負担)
・差額ベッド代(個室などを希望した場合。1日数千円〜数万円)
・先進医療の技術料や自由診療
・パジャマや日用品などの雑費
とはいえ、これらは「貯蓄で備えられる範囲」のことが多いもの。
過度に怖がる必要はありませんが、知っておくと安心です。
「不安」から入る保険は、見直してもいい
公的制度でここまで守られていることを知ると、保険の見え方が変わってきます。
だから私は、積立型保険や貯蓄目的の保険は、必ずしも必要ではないと考えています。
保険料は割高で、同じお金を「貯める・増やす」方に回した方が、将来の選択肢は広がります。
「なんとなく不安だから」で入った保険があれば、一度立ち止まって見直してみる価値があります。


知ることが、いちばんの安心
お金の不安は、「知らない」ことで大きくなります。
でも、制度を知るだけで、“守られている”と実感できることもあります。
父の入院をきっかけに、改めてそう感じました。
まとめ
- 入院を、保険の有無で諦める必要はありません
- 私たちは公的医療制度で守られています
- 高額療養費制度で、自己負担には上限があります(平均的な年収なら月9万円程度)
- 食事代や差額ベッド代など対象外の費用は、貯蓄で備えましょう
同じように不安を感じている方の、小さな安心につながれば嬉しいです。
※制度の内容は今後変わる可能性があります。最新の情報は厚生労働省やご加入の健康保険組合の公式サイトでご確認ください。
